【11月16日 AFP】ベトナムから幼蛇としてひそかにスイスに持ち込まれたニシキヘビが、20年飼われていた民家で飼育困難な大きさにまで成長し、同国西部ガレンヌ動物園(Garenne Zoo)に引き渡されるという珍事があった。

 スイス通信(ATS)によると、このニシキヘビは20年前、休暇先のベトナムから母親と帰国したスイス人少年のズボンの脚に入るサイズだったものの、現在は長さが5メートルあり、体重も80キロに増えている。

 飼育員のジュリアン・レガメ(Julien Regamey)氏がATSに語ったところによると、少年はスイス帰国の際に「サミー」と名づけたニシキヘビを隠し持っているのを見とがめられたものの、罰金を支払った後に飼育を許可された。少年はそれから10年間サミーを世話し、続く10年間は母親が代わって面倒を見ていた。サミーは少年の自宅に設けられた専用の部屋で飼われていたという。

 ニシキヘビは50歳まで生きることもあり、長さ8メートルまで育つ可能性があるため、一家はこれ以上飼えないとしてサミーを動物園に引き渡すことを決断した。

 ガレンヌ動物園はサミーを一時的に預かっており、将来は近郊サンセルグ(Saint-Cergue)に建設中の生態動物園で飼育する意向だとしている。(c)AFP