【11月14日 AFP】2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)と2022年W杯カタール大会(2022 World Cup)の招致問題で、国際サッカー連盟(FIFA)が13日に発表した報告書について、調査を行ったマイケル・ガルシア(Michael Garcia)氏が自身の報告内容がねじ曲げられたと主張し、事態は混乱の様相を呈している。

 FIFAは同日、ロシアとカタールのW杯招致に関する不正疑惑は晴れたと結論づけ、再投票は行わないと発表しているが、招致活動について徹底的に調査してきたガルシア氏は、「不完全で間違いがある」報告書だと強く非難し、抗議する意向を明らかにした。

 元米連邦検事のガルシア氏は、疑惑の目が向けられていた2018年と2022年のW杯招致活動について、調査に18か月間を費やした。

 350ページにわたるガルシア氏の調査報告書は、9月5日にFIFAに提出され、その中には75人以上の目撃者に対する聴取に加え、20万ページ以上に及ぶ関係書類や音声インタビューなどが含まれていた。

 ガルシア氏は声明で、「本日発表された報告書の結論には、著しく不完全な事実や調査内容が誤って示されたものが非常に多く含まれている。今回の裁定について、FIFA上訴委員会に提訴するつもりだ」とコメントした。

 ガルシア氏は、FIFAから独立した倫理委員会の責任者を務めるハンスヨアヒム・エカート(Hans-Joachim Eckert)氏が、調査結果には不正につながる証拠は認められず、開催地について再投票を行うことはないと述べたことについて非難している。

 FIFA倫理委員会は、両大会について招致の過程で懸念すべき行為が複数みられたものの、再投票の実施に十分な証拠はなかったと結論づけていた。

 42ページからなる倫理委員会の報告書では、「2018年と2022年のW杯招致活動について、品位を損なう複数の出来事が認められた」としながらも、「問題は非常に限定的な範囲であり、再投票実施の必要性につながる要因には程遠いものだった」とされている。

 カタール大会のハッサン・サワディ(Hassan Al Thawadi)事務総長は、AFPに対して、「いかなる公平な調査でも、われわれの記録は潔白であり、不正行為は一切していないことが示されると確信していた」と述べた。

 報告書では、2018年ロシア大会の招致活動に関する不正行為の証拠は一切なかったとしているが、すべての記録が調査されたわけではないとつけ加えられていた。

 ロシアの招致委員会が使用していたコンピューターはリースされていたもので、持ち主に返却されたあと処分されており、Eメールなどの調査はされていない。

 FIFAの執行役員として強い権限を持ち、ロシアのスポーツ観光青年相を務めるビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)氏は、タス通信(TASS)に対して、「結論はこうなると確信していた。われわれの招致活動は、まったく公正なものだった」と述べた。(c)AFP/Dave JAMES