【11月13日 AFP】メキシコ南部ゲレロ(Guerrero)州で12日、教員養成大学の学生43人が行方不明になっている事件に抗議するデモ隊が、州議会議事堂に放火した。

 事件に抗議する学生と急進派の教師ら約500人からなるデモ隊は、州議会議事堂に押し入り、議場や図書館に火を付けた。建物の中に当時、人はいなかった。抗議活動の参加者らはこの少し前にも、同州の州都チルパンシンゴ(Chilpancingo)市内の別の場所にある州教育当局の事務所に放火していた。

 今年9月に起きた同事件では、当局に身柄を拘束された麻薬組織のメンバーらが、汚職に手を染めた警察官らから引き渡された学生たちを殺害し、遺体を焼却したと供述したことが、今月7日に発表され、暴力的な抗議行動が起きていた。

 今回の事件は、違法麻薬取引に関連した暴力事件への対策が成果を上げ始めたと主張していたエンリケ・ペニャニエト(Enrique Pena Nieto)政権に、最大の危機をもたらしている。(c)AFP