【11月12日 AFP】米国で設立された当初、数十年にわたって一夫多妻を認めてきたモルモン教の創始者に、最大で40人の妻がいたことを、同教会が認めた。最年少の妻はわずか14歳だったという。

 正式名を「末日聖徒イエス・キリスト教会(Church of the Latter-day Saints)」というモルモン教では、創設者のジョセフ・スミス(Joseph Smith)(1805~1844)は預言者と信じられている。

 教会は、先月ウェブサイト上で公開した「重婚」に関する随筆の中で、スミスには30~40人の妻がおり、中には別の男性と結婚していた女性もいたと説明している。

 この随筆について11日に初めて報じた米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によれば、女性たちの一部は来世での妻として「縁結び」されたのみであり、スミスが全ての妻と性的な関係を持っていた訳ではなかったとみられている。来世の妻として「縁結び」された女性は最高齢で56歳、最年少で14歳だった。

 教会は随筆で、当時の法律では14歳での結婚は合法であり、多くの少女が10代半ばで結婚していたと指摘している。また、スミスが一夫多妻制を採用したのは、1834~42年に「天使が3度にわたり現れ、重婚を採用するよう命令し」、従わなければ殺すと脅したからだったと説明している。

 同紙はまた、教会がこれまで長い間、スミス氏は最初の妻であるエマ(Emma Smith)夫人に忠実な配偶者だったと伝えてきた点を指摘している。

 教会は一夫多妻制について、「1世紀以上前から現在まで固く禁じられている」とホームページ上に記載しているが、教会の創設当初から約50年にわたり、一夫多妻制はモルモン教の教義として認められていた。

 この随筆は、以下のアドレスで教会のホームページに掲載されている。
https://www.lds.org/topics/plural-marriage-in-kirtland-and-nauvoo

(c)AFP