【10月20日 AFP】スウェーデン軍は19日、同国の首都ストックホルム(Stockholm)の沖合で目撃された謎の「外国船」を捉えたとする写真を公開した。一方で、同軍が損傷を受けた潜水艦を捜索しているとの報道は否定した。

 同国軍がストックホルム沖の「人工物」についての通報を17日に受けて以降、ストックホルムの東約50キロにある群島の周辺海域では、兵士200人とステルス艦、掃海挺、ヘリコプターを投入した捜索が行われている。

 アンデシュ・グレンシュタット(Anders Grenstad)海軍少将は記者団に対し、ある「情報筋」によって19日朝に撮影されたという画質の粗い写真に写る物体について、「これはわが国のものではない。外国船だ」と述べた。こうした目撃情報は、17日以降3度目という。「彼(情報筋)は、海面に何かが浮かんでいるのを見つけた。写真を撮影すると、それは再び姿を消した」(グレンシュタット少将)

 少将はまた、同国軍が「潜水艦の探索」を行っているとのメディアの臆測を否定し、行われているのは外国による海中活動の有無を確認するための情報収集活動であると強調した。

■ロシア船とは「特定せず」

 今回動員された部隊は、純粋な訓練目的の演習を除き、冷戦(Cold War)以降で最大規模。地元紙スベンスカ・ダグブラデット(Svenska Dagbladet)は18日、同海域でロシアのUボートが損傷を受けたことを示すロシア側の緊急信号が傍受されたと報じたが、同少将はこれを否定。「われわれは、ロシアと特定したことはないが、外国による海中活動とは述べた。Uボートや小型のUボート、あるいはダイバーが原動機付きの水中機のようなものに乗っている可能性もある」と述べている。(c)AFP/Tom SULLIVAN