【10月17日 AFP】英国のテロ対策責任者は17日、この1年のテロ関連捜査件数が例年に比べて「著しく多かった」と発表した。計画を阻止した件数も例年以上だったという。

 英国のテロ対策を率いるロンドン警視庁(Scotland Yard)のマーク・ロウリー(Mark Rowley)警視監の声明によると今年、対テロ捜査でこれまでに218人を逮捕し、数件の攻撃計画を阻止した。「ここ数年で例のない」「非常に高い捜査件数」だという。

 発覚したテロ計画は、個人が計画したものから複雑な陰謀までさまざまだが、ほぼ全てが海外から指示されたものか、海外で起きたテロ犯罪に触発されたものだったとみられるという。

 英国は8月、3年ぶりにテロ警戒レベルを「重大(severe)」に引き上げた。英政府は英国で生まれ育ったイスラム教徒と過激派がイラクやシリアに出国後、英国に帰国した場合に脅威となる恐れがあると懸念している。シリアとイラクでは現在、500人以上の英国人が戦闘に参加しているとみられている。

 ロウリー警視監は、過激派グループがソーシャルメディアを駆使していると指摘。毎週1000件以上の過激派関連コンテンツをインターネット上から削除していると述べた。(c)AFP