【10月10日 AFP】「レッドブル(Red Bull)」を飲んでも翼は生えないが、このエナジードリンクを買ってがっかりした人は、集団訴訟のおかげで小額のお金をもらえるかもしれない。

 米ニューヨーク(New York)のモレリ・アルターズ・ラトナー(Morelli Alters Ratner)法律事務所によると、虚偽広告で訴えられたオーストリアの清涼飲料メーカー、レッドブルは最近、1300万ドル(約14億円)の支払いで原告側と和解した。

 同法律事務所の声明によると、「翼を授ける」のキャッチコピーで知られるカフェイン入り飲料のレッドブルは、飲んだ人のパフォーマンスを向上し、集中力や瞬発力を高める効果があるとうたわれており、これを理由に価格が高く設定されている。だが原告らは、レッドブルの効能はコーヒー1杯分以下であると結論付けた研究結果を無視しているとして、同社を相手取り集団訴訟を起こしていた。

 米国在住で、2002年1月1日以降にレッドブルを購入した人なら誰でもこの集団訴訟の原告団に参加し、10ドル(約1080円)の現金、またはレッドブルの送料負担で約15ドル(約1600円)相当のレッドブル製品2点を受け取る資格が得られる。だが上限は1300万ドルになっているため、希望者が130万人を超えた場合は1人当たりの金額は減ることになる。

 和解のニュースは今週、米メディアで広く伝えられたため、希望者の数は多くなることが予想される。米ニュースサイト「バズフィード(BuzzFeed)」が8日に訴訟について伝えると、申請用のウェブサイトはクラッシュした。

 レッドブル側は声明で、「訴訟の費用と弊害」を防ぐために和解に応じたが、同社の宣伝内容は「正確」で、不正行為は一切なかったという立場を示している。(c)AFP