【1月3日 Relaxnews】米カリフォルニア(California)州の消費者調査機関「The Values Institute」は、2012年のエナジードリンク(栄養ドリンク)市場に劇的な変化が生まれると予測している。飲料メーカーがシニア市場に狙いを定める一方、消費者の間には糖分の多い缶飲料よりもナチュラルな飲料を求める動きがあるという。

 これまでエナジードリンクは若者を重視するマーケティングを行ってきたが、その対象を60歳超の層にも徐々に広げ、シニアの間でもこの種の飲料の人気が高まるだろうと予測している。

 その例として報告書は、2011年始めにエナジードリンク、ファイブアワー・エナジー(5-Hour Energy)が、アクティブなライフスタイルを維持したいシニア層にアピールするため、1980年代の米テレビホームコメディ番組『チアーズ(Cheers)』のクリフ・クラビン(Cliff Clavin)役で有名な米俳優ジョン・ラッツェンバーガー(John Ratzenberger)を起用したことを挙げる。

■強い刺激か自然な活力か、シニア層の選択は

 ファイブアワー・エナジーやロックスター(Rockstar)、シックスアワー・パワー(6 Hour Power)、NOSパワー(NOS Power)などの「エナジーショット」と呼ばれる製品群の内容量は50ミリリットルほど。数口で飲みきることができる。

 内容量が多いレッドブル(Red Bull)やモンスター(Monster)、ルコゼード(Lucozade)などのエナジードリンクよりカロリーは低めだが、同程度のカフェインを含んでいる。カフェインのほか、ガラナや朝鮮人参、イチョウの葉などのハーブが入っていることがエナジーショットの各製品に共通している。

 その一方で同報告書は、緑茶抽出物やビタミン、全粒穀物、フレッシュフルーツなどから自然な活力を得たいと考える消費者が増えつつあるため、エナジードリンク市場が反対の方向にかじを切る可能性もあると指摘している。(c)Relaxnews/AFPBB News