■故郷でジハードに参加する人々

 ジハードへの参加を希望する人は出国するとは限らない。

 法学生でイスラム教徒のミリアムさん(仮名、20)は、イスラム国の熱心な支持者だ。ミリアムさんは、米国主導の対イスラム国部隊に加わったサウジアラビアに批判的だが、それでもなお、イスラム法(シャリア)を採用しているサウジアラビアに移住したいと考えている。

 ミリアムさんはマイクロブログのツイッター(Twitter)を通じてAFPに対し、国外に出られない者は今いる場所でジハードに参加することができると述べた。たとえ自身が参加しなかったとしても、「フランス国内で攻撃は起きる」と信じているという。

 ミリアムさんはシリアに向かった友人たちと連絡を取り続けている。友人たちは全員、イスラム国の支持者だ。

 現地で目にした「現実」に傷ついて帰国した人々について質問すると、「彼らはとても幸せだ」とミリアムさんは述べた。

「戦争を目の当たりにした際に必要となるのは精神面での強さ。私のように弱い人間には耐ることができないが、こうした人々は世界中の部隊にもいる。米軍の自殺件数もかなりの数に上る」

 イスラム国による欧米人の斬首行為については「悲しいことだけれど、これは戦争」と語った。

 フランス南西部にある「穏やかできれいな町」に住んでいるミリアムさん。ここはイスラム教徒がほぼ住んでいない地区で、モスクにも行っていないという。

「今の考え方に対して決定的な役割を果たすような出来事など、(これまでの)私の人生には何もない」──ミリアムさんはAFPにそう述べた。(c)AFP/Sylvie MALIGORNE