【9月16日 AFP】米マイクロソフト(Microsoft)は15日、人気ゲーム「マインクラフト(Minecraft)」を開発したスウェーデンのゲーム会社「モヤン(Mojang)」を25億ドル(約2680億円)で買収することで同社と合意した。マイクロソフトが手掛ける事業の中で重要性を増すゲーム部門の強化が狙い。

 モヤンは買収後、世界各国でヒットを記録した「ヘイロー(Halo)」などの人気タイトルを開発したマイクロソフト・スタジオ(Microsoft Studios)に吸収される予定。

 デジタル版レゴ(Lego)とも評されるマインクラフトは、ゲーム史上最も有名なタイトルの一つで、家庭用ゲーム機やパソコン、モバイル端末向けにリリースされている。プレイヤーは、モンスターが徘徊する危険な世界で、道具や建物を作り出し、環境を徐々に作りかえながらゲームを進めていく。

 マイクロソフトによると、マインクラフトは2009年のリリース以来、パソコン版のダウンロードが約1億回に達し、同社の家庭用ゲーム機「Xbox」のゲームの中でも一番の人気タイトルとなっている。また、モバイル端末用基本ソフト(OS)「iOS」と「アンドロイド(Android)」向け有料アプリのランキングでも上位に入っている。

 マイクロソフトは、現在マインクラフトが利用可能なパソコンやiOS、アンドロイド、Xbox、プレイステーション(PlayStation)などの全プラットホームにおいて、引き続き同ゲームを提供していく方針だ。

 モヤンのオーウェン・ヒル(Owen Hill)氏によると、マインクラフトの開発を率いた「ノッチ(Notch)」ことマルクス・ペルソン(Markus Persson)氏は、「ここまで世界に大きな影響を及ぼす会社を所有する責任を負いたくなかった」ため、同社の売却を決めたという。ヒル氏は「われわれはマインクラフトの成長をとても誇りに思っているが、ここまで大きくなることをノッチは意図していなかった」と説明している。(c)AFP