■今年は「V」サインの人文字

 カタルーニャの多くの人は「ラ・ディアダ」をこの地方の自治が失われた日とみなしている。1714年9月11日、スペイン継承戦争でスペイン・フランス連合軍に包囲されたカタルーニャの都バルセロナ(Barcelona)は陥落し、スペインの地図は書き換えられた。

 今年の「ラ・ディアダ」は、中央政府が違憲と主張する、カタルーニャ分離独立の是非を問う住民投票に向けたラストスパートの幕開けとなる。

 ANCのカルメ・フォルカデル(Carme Forcadell)議長は「スコットランドでは投票が許されたという時点ですでに勝利している。けれどもしも(独立への)賛成票が上回れば、私たちにとっては非常に都合がいい。欧州連合(EU)の反応を見ることになるだろう」と述べた。

 独自の言語と文化を誇るカタルーニャの住民750万人の多くは、中央政府による税の再分配で不当に扱われていると感じている。カタルーニャはスペイン経済の5分の1を占めているが、08年の世界金融危機の際には大きな打撃をこうむった。

 ラ・ディアダの日に行われる大規模なデモはスペイン経済危機の12年に始まり、バルセロナ中心部は大群衆に飲み込まれた。翌13年の同日にはカタルーニャ地方全域で数十万人が参加する「人間の鎖」が作られた。

 今年、独立派はバルセロナ中心部の2本の大通りに集まり、投票を意味するアルファベットの「V」の巨大な人文字を作るつもりだ。主催者によれば、すでに45万5000人以上がこの行動への参加を登録している。「今こそその時」のスローガンの下、赤と黄のカタルーニャ旗を持った人々が通りを埋め尽くす見込みだ。