【9月7日 AFP】英国からのスコットランド(Scotland)の分離独立の是非を問う住民投票を11日後に控えた7日に公表される世論調査結果で、独立を支持する意見が初めて反対を上回ったことが分かった。

 調査は英民間調査会社YouGovと英高級日曜紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)が実施した。その結果、独立を支持する「イエス」が51%に上ったのに対し、反対する「ノー」は49%だった。どちらに投票するか「未定」との回答は含まれていない。

 2ポイントのリードは誤差の範囲内とはいえ、今回の調査結果は今月18日の住民投票を前に、独立を目指すスコットランド行政府のアレックス・サモンド(Alex Salmond)首相率いるスコットランド民族党(Scottish National PartySNP)にとって価値ある追い風となった。

 こうした中でサンデー・タイムズは、英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)が住民投票に「大きな不安」を感じており、最新情報を毎日報告するよう要請したと伝えた。

 スコットランドは英国の国土面積の約3分の1を占め、英国の核ミサイル「トライデント(Trident)」が配備されている。SNPはスコットランド独立が実現した場合、2020年までに同ミサイルをスコットランド域外に出す方針を示している。

 仮に住民投票でスコットランド独立が認められれば、国際社会における英国の立場をめぐって一連の問題が提起されるとともに、デービッド・キャメロン(David Cameron)首相の辞任を求める圧力も強まるだろう。(c)AFP/Katherine HADDON