【9月5日 AFP】在カタール英国大使館は4日、2022年のサッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)で使用されるスタジアムの建設作業員の労働環境を調査していた英国人研究者2人が拘束されたとの報告を受け、確認を行っていることを明かした。

 大使館の担当者はAFPに対し、「英国籍の2人がカタール国内で拘束された事実を確認しており、調査にあたっている」と話した。

 ノルウェーに拠点を置く国際NGO「Global Network for Rights and Development」は3日、同団体に所属する2人の英国人職員が、警察に追われているという不満を訴えた後にカタールの首都ドーハ(Doha)で姿を消したと伝えている。

 この研究者2人は、スタジアムの建設に従事する外国人労働者の労働環境を整えるという、カタール当局の取り組みについて調査を行っていた。

 このうち1人は、団体のマネジャーらに「嫌がらせを受けており、警察に追われている」というテキストメッセージを送っていた。

 団体側は、職員2人の「居場所と現在の状況を開示するよう、カタール当局の早急な対応」を求めるとし、「職員が、何らかの形で身体的、または心理的に傷つけられることがあれば、当団体は必要な法的措置をとる準備はできている」と警告した。

 国際サッカー連盟(FIFA)は、2022年大会の開催地を変更すべきだという人権団体の抗議を受けており、カタール側はこれに対して、外国人労働者の職場の安全性、住居、賃金、労働環境を向上させると明言していた。(c)AFP