強気な物言いで知られるアギーレ監督は、ウルグアイ戦へ向けた合宿で、食事中の携帯電話の使用を禁止するなど早くも規律を重んじる指令を下し、自分勝手な振る舞いは許さない姿勢を示している。

 また、先週に招集した23人のうち、W杯メンバーから生き残ったのはわずか12人で、監督も「過去の代表での経歴は気にしない。無関係だ」とはっきりコメントしている。

 Jリーグのレベルの高さをたたえる指揮官のリップサービスは、政治的には筋が通っているかもしれないが、武藤嘉紀(Yoshinori Muto)や皆川佑介(Yusuke Minagawa)が対戦相手に脅威を与えられるかは疑問で、逆にガンバ大阪(Gamba Osaka)で結果を残している宇佐美貴史(Takashi Usami)が招集されなかったのは驚きだった。

 W杯メンバーでは、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)に移籍した香川真司(Shinji Kagawa)がマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)での最後の試合で脳振とうを起こして招集を見送られものの、本田圭佑(Keisuke Honda)、長谷部誠(Makoto Hasebe)、長友佑都(Yuto Nagatomo)の主力3人は安定の再選出を果たした。

 その中で、1-4で惨敗したW杯グループリーグ最終節のコロンビア戦後、日本の「散々な結果」を嘆いていた本田は、ウルグアイ戦を前にした合宿の雰囲気は明るいと話した。

 本田は日本のメディアに対し「かなり明るい雰囲気。(アギーレ監督とは)スペイン語でというのはちょっと難しいけど、英語でコミュニケーションが取れる。冗談も言うし、今は人となりをつかもうとしている段階」とコメントした。

 メキシコ代表の指揮官として、2002年の日韓大会と2010年の南アフリカ大会でチームをW杯ベスト16に導いているアギーレ監督は、同代表を率いた2009年にパナマの選手を蹴って3試合のベンチ入り停止処分を受けている。

 アギーレ監督は、日本の選手に対して「代表のためにプレーする」情熱をもっと見せてほしいとも要求しており、そのエネルギッシュさは、激しい指導スタイルでアジアカップ制覇と日韓W杯16強という実績を残したフィリップ・トルシエ(Philippe Troussier)元代表監督を思わせる部分もある。

 日本はその後、ジーコ(Zico)元監督の下でまとまりを欠いた2006年のドイツ大会、そしてザッケローニ政権下で惨敗に終わった今回のW杯と、2度、期待を抱かせながらそれを裏切る結果に終わっているが、アギーレ監督は「2018年のW杯で戦えるチームを作る」と力強くコメントしている。(c)AFP/Alastair HIMMER