【8月25日 AFP】「将来は何になりたい? イスラム聖戦士、それとも殉死作戦を遂行する人物?」──。

 イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派グループ「イスラム国(Islamic StateIS)」が掌握しているシリア北部ラッカ(Raqa)の様子が先週、ドキュメンタリー作品の中でおぼろげながら初めて明らかになった。

 英国系パレスチナ人ジャーナリストのMedyan Dairieh氏が撮影した全5話から構成されたドキュメンタリー「The Islamic State」シリーズは、米ニューヨーク(New York)に本社を置くVice Newsが公開したものだ。

 同作品によると、ここでは子どもたちも教義を学び、そしてシャリア(イスラム法)は銃で守られるとされる。作品は、Dairieh氏が同組織を3週間にわたって撮影したもの。ISの戦闘員が「シャリアは武器によってのみ成り立つ」と早々に述べ、ドキュメンタリーのトーンがセットされる。

 Dairieh氏によると、ラッカではイラク進攻中に奪った米軍の装甲車に乗る重武装のイスラム過激派戦闘員らの様子や、またシャリアに基づく警察がライフル銃を肩にかけて通りや市場を巡回している様子が見られたという。

 取材に同行したISの広報担当者アブ・モサ(Abu Mosa)氏は、「イスラムのカリフ統治領は確立されている。われわれはそれをやめるつもりはない」と作品中で述べている。

■子ども対象の訓練キャンプ

 訓練キャンプでは、カメラを見つめる幼い少年たちが「異教徒殺害」の教義を支持することに誓いを立てている。