■新たな人生を歩み出す

 ヘバさんの母、ナビラさんは2006年に自宅でイスラエル軍の空爆に遭い、以来車いす生活をしている。またナビラさんは9歳だった息子をイスラエル軍の攻撃で失った。

「ヘバは私の人生。もっと良い環境で結婚式を挙げて欲しいとどれだけ思ったか。避難所の学校で結婚することを考えると悲しくなる」とナビラさんはヘアサロンでヘバさんを見守りながら語った。「でも仕方ない」

 新郎のオマルさんはドアの前で待っている。ガザの外に出て、よりよい生活を送る瞬間を待ちわびている。

「私の家族はガザにはいないんだ。ここではひとりぼっちさ」とオマルさんはAFPに語った。

「私にとってこの式や招待客は重要なことじゃない。私はヘバと結婚できるから幸せなんだ」。オマルさんは仕事の見通しの立たないガザ地区を離れ、家族の住むアラブ首長国連邦での新生活に希望を託している。

 一方ヘバさんは、ガザを離れることを「オマルとの新たな人生を始める」きっかけととらえている。

「この紛争で私たちが経験したこと全てを忘れるための長い立ち直りの期間みたいになると思っている」とヘバさんは語った。(c)AFP/Mai Yaghi