【8月13日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)は12日、マイクロソフト(Microsoft)の前最高経営責任者(CEO)であるスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏が正式にロサンゼルス・クリッパーズ(Los Angeles Clippers)のオーナーに就任したことを発表した。

 カリフォルニア(California)州の裁判所が、シェリー・スターリング(Shelly Sterling)氏にクリッパーズを売却する法的権限があると認め、契約が無事にまとまると、バルマー氏は「身に余る光栄」と喜びを表現した。

 シェリー氏の夫のドナルド・スターリング(Donald Sterling)前オーナーは、1981年に1250万ドルでチームを購入したが、人種差別発言により、NBAから永久追放処分を言い渡された。

 ドナルド・スターリング氏は、交際相手の女性が黒人と一緒に撮影した写真を公開したことを非難する発言をしたとされており、その録音テープが公表されたことで、この問題は大騒動に発展した。

 80歳のドナルド・スターリング氏は当初、球団の売却に合意していたが、その数日後には、所有権を守るためNBAと徹底的に争う考えを明らかにした。

 しかし、ドナルド・スターリング氏の認知機能に問題があることを医師が証言し、シェリー夫人は、家族信託を利用してバルマー氏にチームを売却しようとしていた。

 NBA側は、以前からバルマー氏へのクリッパーズ売却を承認していた。

 新オーナーに就任したバルマー氏は、「大変なときも球団への信頼を失わずにいてくれた」として、ファンに感謝の気持ちを伝えた。

「チーム、最高のコーチ陣、スタッフ、選手に対し、コートで最高の仕事をするために必要なものを、なんとしても提供したいと思う」

「そして、ファンの皆様にNBAの試合を見ながら最高の時間を過ごしていただけるよう、できる限りの努力をする所存です」

(c)AFP