【7月25日 AFP】英国のジョージ王子(Prince George)が22日、1歳の誕生日を迎えた。0歳ですでに世界のあちこちに出かけている王子は、現代の英王室のトレンドを定める「顔」となっている。

 ウィリアム王子(Prince William)とキャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)夫妻は誕生日に先立つ19日、ジョージ王子の写真を公開し、1年間の成長ぶりを披露した。

 これは数週間前、同市の自然史博物館(Natural History Museum)を訪れた際に撮影されたもので、両腕を広げてしっかり歩いている様子が写っている。

 撮影を担当したジョン・スティルウェル(John Stillwell)氏は将来の英国王について、「元気いっぱいで自信にあふれている。とても意志の強い王子だ」と語っている。

■メディアスター、スタイルアイコン、PRの勝者

 天使のようにあどけないジョージ王子が一般市民の前にお目見えするたびに、人々はその姿に魅了されてきた。また、英国王位継承権第3位の新王子が登場したことで国民の気分は高揚し、英王室にとっては大きなイメージアップにつながった。

 『ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)』誌はジョージ王子の1歳の誕生日を祝して表紙に王子の写真を据え、「メディアスター、スタイルアイコン、PRの勝者」と称している。

 1歳の子に対して大変な褒めようだが、若くて陽気で、モダンなウィリアム王子夫妻の人気を考えれば当然の反応ともいえる。

 ジョージ王子は近親者や仲の良い友人らに囲まれて1歳の誕生日を過ごしたが、これは父親のウィリアム王子が1歳になった時とは対照的だ。ウィリアム王子の両親、チャールズ皇太子(Prince Charles)夫妻はカナダへ外遊中で、乳母と自宅で留守番をしていたという。

 とはいえ王室専門家のケイティ・ニコル(Katie Nicholl)氏は、チャールズ皇太子が冷たい父親だったとする説には異論を唱えており、ウィリアム王子が「現代的な父親」になったのも一部には同皇太子の影響があるとしている。

 ニコル氏はAFPに対し、「チャールズ皇太子は子どもたちを入浴させるのが大好きな、愛情いっぱいの父親でした。ウィリアム王子はそんなお父さんの姿をお手本にしていると思いますよ」と語った。

■全世界に注目されるジョージ王子の持ち物

 その存在同様、世界から注目を集めるのがキャサリン妃が選ぶジョージ王子の服だ。

 ニコル氏は、「襟付きのシャツやきちんとしたショートパンツといったトラディッショナルな服は、王子を実にかわいらしくスタイリッシュに見せている」と語る。

 ベビー用ギフトのウェブサイト「my1styears.com」の創業者、ダニエル・プライス(Daniel Price)氏は、「王子が着た服はすぐに完売しますし、彼の行動は全ての母親や父親がまねさせようとしてトレンドになります」と指摘する。

 誕生日パーティーの招待客は、すでに何でも持っている王子に何をプレゼントしようかさぞ迷ったことだろうが、どれだけもてはやされている王子であっても当分手に入らない贈り物も1つ存在するようだ。

 なんでもニコル氏の話では、「ジョージ王子には4月に一家が訪れたニュージーランド・オタゴ渓谷(Otago Valley)から、赤ワインのマグナムボトルが贈られる予定になっている」といい、そのボトルは「王子が18歳になるまで、ケンジントン宮殿のワインセラーに保管されることになっている」のだという。(c)AFP