【7月10日 AFP】大勢の行楽客でにぎわう豪クイーンズランド(Queensland)州ゴールドコースト(Gold Coast)のパームビーチ(Palm Beach)で10日、座礁したザトウクジラの幼獣が約2日ぶりに海に返された。

 このザトウクジラは生後2年ほどとみられ、8日夜に波打ち際に打ち上げられているのが見つかった。クイーンズランド州にある海洋テーマパーク、シーワールド(Sea World)と州環境・文化遺産庁が協力して救出作戦を進めていたが、これまで4回の試みに失敗し、クジラの衰弱が懸念されていた。

 5回目の挑戦では、特別製のハーネス(安全帯)をクジラの体に装着しボートで牽引して、ついに浅瀬から脱出させることに成功。見守っていた人々の間からは大きな歓声が上がった。

 救助活動の間、日中はクジラの周りにテントが設置され、体温をできるだけ低く保つ工夫がされた。夜間はシーワールドと州の職員がつきっきりでクジラの介護に当たった。(c)AFP