【7月9日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の医療関係者は9日、北部ベイトラヒヤ(Beit Lahiya)でイスラエル軍の無人機攻撃がありオートバイに乗っていた市民1人が死亡、1人が重傷を負ったと明らかにした。これにより、ガザからのロケット弾発射の根絶を目的にイスラエル軍が前日から開始したガザ空爆での死者は29人となった。

 29人には少なくとも女性2人、子ども5人が含まれているが、多くはガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の軍事部門の戦闘員だった。

 イスラエル軍当局者は9日、前日夜から9日未明にかけてガザ地区の160の標的を空爆し、過去2日間でおよそ430の標的を攻撃したと発表した。標的は隠されていたロケット発射装置120基、ハマス司令部10か所、住宅2戸、地下トンネル多数などだという。

■「テルアビブ上空でロケット弾撃墜」イスラエル

 一方、イスラエル軍ラジオは9日、ガザ地区から少なくとも5発のロケット弾が撃ち込まれたが、全てイスラエルの防空システム「アイアン・ドーム(Iron Dome)」がテルアビブ(Tel Aviv)と周辺上空で着弾前に撃墜したと報じた。

 ロケット弾攻撃については、ハマスの軍事部門イザディン・アルカッサム(Ezzedine al-Qassam Brigades)も、イスラエルの最大都市テルアビブやエルサレム(Jerusalem)に向けたロケット弾発射を認める声明を出している。(c)AFP