中国は先月に、西沙諸島(英語名:パラセル諸島、Paracel Islands)近海で石油掘削を開始し、同諸島の領有権を主張するベトナムの怒りを買った。掘削に抗議する反中デモでは少なくとも3人が死亡。暴徒化したデモ隊が中国系の工場などを襲い、放火が多数発生した。中国政府は、中国人4人が死亡したとしている。

 関係国の中でも、ここ数年、中国を特に声高に非難しているのがフィリピンだ。同国は、中国が12年に、南シナ海のスカボロー礁(Scarborough Shoal、中国名:黄岩(Huangyan)島)を実効支配したことなど、中国による多くの「侵略行為」を非難している。

 ドリュリー・マリタイム・サービシズのKrishna氏は、「南シナ海を経由する貿易の大部分は、航路の発着点が中国となっている」と指摘した上で、中国は失う物が最も多いため、自国の行為が海上交通路を途絶させる軍事衝突を引き起こさぬよう、ぬかりなく行動するだろうと話した。(c)AFP/Karl MALAKUNAS