スウェーデン・イエーテボリで6時間勤務の実験、賃金は8時間分
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■時短勤務に反対の声も
一方で、労働力人口の相当大きな部分が労働時間を25%削減しつつ、賃金は従来の水準に据え置く方法では莫大(ばくだい)なコストがかかるとの見方や、ごく一部で試みた実験の結果は経済全体には当てはまらないとの見解から、こうした自治体の計画を批判する人たちもいる。ストックホルム(Stockholm)に本拠を置く、自由主義的なシンクタンクTimbroのアナリスト、マーリン・サレーン(Malin Sahlen)氏は「とんでもない考えだ。私はこれが現実のものになるとは思わない」と述べた。
時短勤務に反対する人たちは、フランスとドイツで週35時間、オランダでは平均で週30時間など、欧州各国で時短勤務が試行されているが、経済に与えた影響はまちまちだと指摘している。
中道右派・穏健党のイエーテボリ市会議員で、時短勤務計画に反対しているマリア・リデン(Maria Ryden)氏は、「時短勤務は一般大衆受けを狙った社会主義者の政策で、経済にとってはとても危険だ。本格的に実施するべきではない」と語る。「われわれはもっと働くことができる」
トヨタのイエーテボリ事業所は2002年に6時間勤務制度を導入。1日2シフトの交代勤務制で労働生産性の向上を目指した。組立工のニルソンさんは、6時間勤務になってから休憩の必要が少なくなって効率が上がったという。
効率向上は給与に反映される。イエーテボリ事業所では、ニルソンさんのような組立工の月給は2万9700スウェーデン・クローナ(約45万6000円)。民間企業の全国平均の2万5100スウェーデン・クローナ(約38万5000円)を大幅に上回る。
トヨタ・サービスセンターのエリザベス・ヨンソン(Elisabeth Jonsson)マネジャーは時短勤務について、「とても大きな効果がみられた。従業員、会社全体、顧客にとってすべてがプラスに働いた。この制度の廃止について話し合ったことは一度もないと思う」と話した。(c)AFP/Peter HARMSEN