【12月15日 Relaxnews】パートタイムで働く母親は、専業主婦やフルタイム勤務の母親より健康でうつの兆候も出にくいとの研究結果が、米の家族心理学専門誌「Journal of Family Psychology」12月号に掲載された。

 研究によると、パートタイムで働く母親は専業主婦に比べ、うつ症状が少なく、自己申告による健康状態も良かったという。この傾向は子どもが幼い人ほど顕著に現われた。

 研究を行った米ノースカロライナ大学グリーンズボロ(University of North Carolina at Greensboro)のシェリル・ビューラー(Cheryl Buehler)博士は、健康情報サイト「WebMD」に、「母親にとって、経済的役割は家庭生活の中心にあり、その役割が自身の健康と子育てを支えているのです」と話している。

 同サイトによると、これまでにも、専業主婦とフルタイムで働く母親との幸福度を比較する研究は行われてきたが、パートタイム勤務が母親の母性や家族生活、子育て全般にもたらす影響に焦点を当てた研究はほとんどなかったという。

 研究は、約10年間に行われた7つの聞き取り調査のデータを分析した。対象になった母親は全米で合わせて1300人を超えた。パートタイムの勤務時間は、週1時間~32時間だった。

 その結果、パートタイム勤務の母親は、専業主婦と同程度、子どもの学校生活に関わっている上、就学前の子どもの教育に関心が高く、専業主婦やフルタイム勤務の母親より多くの教育の機会を子どもに与えていることが分かった。

 ボストンカレッジ(Boston College)のジェニファー・フレオーニ(Jennifer Fraone)氏は「子育てや、家庭と仕事とのバランスという観点からは、パートタイム勤務が最も母親にとってはよい」と話し、その理由は単純に時間があるからだと説明している。(c)Relaxnews/AFPBB News