【6月12日 AFP】イスラム武装勢力が掌握したイラク北部の都市モスル(Mosul)で11日、トルコ領事館を武装集団が襲撃し、総領事や子ども3人を含む49人を拉致した。トルコ当局が発表した。

 匿名を条件にAFPの取材に応じたトルコ政府関係者によると、館内にいた総領事や職員らはモスル市内にあるイスラム武装勢力「イラク・レバントのイスラム国(Islamic State of Iraq and the LevantISIL)」の拠点に連れて行かれた。

 トルコのメディアによると、アフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)外相は同日、米ニューヨーク(New York)の国連本部で、拉致された国民に危害が加えられることがあれば「厳しい実力行使」に出ると断言した。

 外務省が発表した声明によるとこのほかにも、トルコ人のトラック運転手31人がISILによって10日に拉致され、市内の発電所に拘束されているという。

 レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相は主要閣僚らと緊急会議を開き、対応を検討している。

 イラクではここ数日間でモスルを含む広い地域がISILによって掌握されており、イスラム教シーア(Shiite)派が中心の政権は厳しい状況に追い込まれている。(c)AFP