【6月9日 AFP】カナダ東部ケベック(Quebec)州の拘置施設で7日夜、凶悪犯とされる収容者3人が、ヘリコプターを使って脱走した。地元メディアが伝えた。

 同州では昨年3月にも、モントリオール(Montreal)北部の刑務所で、ハイジャックされたヘリコプターによって受刑者2人が脱走する事件が起きており、このような大胆な脱走劇は今回で2回目。昨年の事件では受刑者2人は間もなく再逮捕され、脱走を手助けした2人も逮捕されている。

 今回脱走したのは、いずれもマフィアとつながりがあるとされるイブ・デニス(Yves Denis)被告(35)、デニス・ルフェーブル(Denis Lefebvre)被告(53)、セルジュ・ポメルロー(Serge Pomerleau)被告(49)の3人。警察は市民に広く情報提供を呼び掛け、3人の行方を追っている。

 警察関係者が8日、仏語ニュースチャンネルRDIに語ったところによると、3人が勾留されていた拘置施設で7日午後7時45分(日本時間8日午前8時45分)ごろ、ヘリコプターが中庭に着陸し、3人を乗せて西の方向へ飛び去ったという。

 脱走した3人は、オートバイ愛好団体「ヘルズ・エンジェルズ(Hells Angels)とつながりを持つ麻薬組織のリーダーとみられており、2010年にケベック州西部アビティビ・テミスカマング(Abitibi-Temiscamingue)地域で実施された麻薬組織の摘発で逮捕され、殺人や麻薬密売などの罪で起訴されていた。(c)AFP