公式球「ブラズーカ」は安定した球、筑波大研究
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■ブラズーカは「軌道が予測しやすい」
研究者らは、キックロボットを用いた風洞実験で、抗力(空気抵抗と軌道)を測定した。
この結果、ブラジル代表のルイス・ファビアーノ(Luis Fabiano) に「超常現象」と言わしめたジャブラニは、確かに不安定なボールだということが明らかになった。
一方、ブラズーカはすべてのボールの中で空気抵抗が最も小さく、通常のサッカーボールをも僅差で下回った。これらの2球が、最も安定した軌道を描くことも分かっている。
イングランドのシェフィールド・ハラム大学(Sheffield Hallam University)でスポーツ工学を研究するサイモン・チョピン(Simon Choppin)氏は、ブラズーカは選手にとって軌道が予測しやすいボールになるだろうと話した。
「選手たちが使い慣れたサッカーボールと同じような動きをするはずだ」
この研究には参加していなかったチョピン氏だが、かつてのボールがそうであったように、滑らかすぎるがゆえの問題というのもないだろうとしている。
表面が滑らかなほど、ボールが空気中を移動する間に抗力と「不安定な」空気力が生じ、例えばパネルの継ぎ目などによって球の表面が粗くなるほど、逆の現象が起こりやすいとチョピン氏は説明した。
パネルの継ぎ目が深いブラズーカは、ボールの表面がより粗くなっているのだという。
研究チームは、ここで明らかになったボールの特性を知ることで軌道が予測しやすくなるとしており、コーチングや作戦にも有利に働くのではないかという。
軌道の予測が容易なボールは、ロングパスやランニングパス、そしてGKにはありがたい一方、ブラズーカの安定した動きがすべての選手にとって良いこととは限らない。
ストライカーの中には、急激に変化するボールでGKを惑わせたいと考えている選手もいるはずだからだ。(c)AFP