【6月11日 AFP】2002年のサッカーW杯は初めてのアジア開催であっただけでなく、史上初の2か国共催による日韓大会だった。

 2001年9月11日の米ニューヨーク(New York)、ワシントンD.C.(Washington D.C.)での同時多発攻撃を受けて、安全性への不安が高まる中、真新しいスタジアムを囲うように地対空ミサイルが配備されたがトラブルは発生しなかった。

 しかし、大会の特異性を証明するがごとく、韓国ソウル(Seoul)で行われた開幕戦でW杯初出場のセネガルが前回大会王者のフランスを1-0で破るという驚きで大会は幕を開けた。

 フランスは結局グループリーグ3試合で1点も取れず、王者としては史上最悪の結果となる1分2敗で悲惨な敗退を喫することとなった。

 セネガルはフランス戦での大金星の勢いに乗り、準々決勝に進出した。また韓国は記録に残るポルトガル、イタリア、スペイン戦での勝利でベスト4に進出したが、ドイツに敗れた。

 大会の番狂わせは、W杯史上最も偉大な成績を残してきた2か国、ブラジルとドイツが決勝で対戦するに至ってようやく終わりを告げた。決勝ではロナウド(Ronaldo)が2得点を挙げ、ブラジルに史上最多となる5度目のW杯優勝をもたらした。(c)AFP