【5月23日 AFP】米国の首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)を本拠地とするナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の「ワシントン・レッドスキンズ(Washington Redskins)」のチーム名は人種差別的だとして抗議する先住民の運動に連帯し、米上院議員の約半数が連名でロジャー・グッデル(Roger Goodell)NFLコミッショナーに改名を促す書簡を送った。

 ニューヨーク州の先住民オナイダ(Oneida)の人々は、「レッドスキン」は米先住民に対する蔑称だとして名称変更を要求している。22日に公開された前日付の書簡では、民主党のハリー・リード(Harry Reid)上院院内総務をはじめ全上院議員の約半数にあたる49人が「今こそNFLが行動するときだ」と呼び掛けている。

 書簡の中で、議員らは「ワシントンD.C.のフットボールチームは、誤った歴史に属している。米先住民に対する人種差別発言を認めながら、アフリカ系米国人に対する人種差別発言をどう戒めるというのか」と指摘した。

 その上で「もはやNFLは、この問題を無視して人種差別に他ならないチーム名を使い続けさせてはならない」「われわれは、NFLが(レッドスキンズのチーム名変更を)公式に支持し、改名に向けて働き掛けることを強く求める」と、書簡は述べている。

 先住民組織オナイダ・インディアン・ネーション(Oneida Indian Nation)は、「レッドスキンは辞書で人種差別語だと定義されている」と主張してチーム名変更を求めているが、ワシントン・レッドスキンズのオーナー、ダニエル・スナイダー(Daniel Snyder)氏は名称変更に断固反対の立場を取っている。(c)AFP