【5月23日 AFP】タイ陸軍は、22日の軍事クーデターによって解任した内閣と与党・タイ貢献党(Puea Thai)の幹部や、軍や警察の元幹部、野党政治家など114人に対し、23日午前10時(日本時間同日正午)にバンコク中心部の軍本部に出頭するよう命じた。

 プラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)陸軍司令官が率いる暫定軍事政権は、同国で数か月にわたって続き多数の死者を出した政治的混乱を終わらせるためとして、全土を対象とした夜間外出禁止や、市民的自由の制限、6人以上の政治的集会の禁止を命令。首都バンコク(Bangkok)の街頭でデモを続けてきた政府支持派と反政府派にも解散を命じた。

 軍事政権はさらに、憲法の大半を停止。欧米各国や国連(UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は民政復帰を求めている。

 出頭を命じた目的は明らかになっていないが、クーデター宣言の直前には、タイ貢献党と野党・民主党(Democrat Party)の幹部ら、そして対立するデモ隊のリーダーらは、プラユット司令官がバンコクで開いた対話の場から軍によって連行されていた。連行された人たちの現在の居場所は定かではない。(c)AFP