【5月15日 AFP】タンザニアで、アルビノ(先天性色素欠乏症)の女性(40)を殺害し遺体の一部を切り取ったとして、呪術医2人が警察に逮捕された。人権団体が14日、明らかにした。

 アルビノ患者の支援活動を行う民間非営利団体「アンダー・ザ・セーム・サン(Under The Same SunUTTS)」によると、被害者の女性は12日、自宅の前で死亡しているのがめいによって発見された。遺体は左脚が膝上から切断されていたほか、手の指3本も切り取られていたという。

 北西部シミユ(Simiyu)州の警察当局は、この事件で男女計2人の呪術医を逮捕したと発表した。

 タンザニアなどアフリカ諸国では、アルビノの体の一部を使った「お守り」が幸運と繁栄をもたらすと信じられている地域がある。UTTSによれば、タンザニア国内だけで2000年以降に70人以上のアルビノ患者がこうした目的で殺害された。

 タンザニアでは10月に地方選挙が予定されており、闇市場で当選祈願の「お守り」の需要が高まることから、地元のアルビノの人々は命の危険を感じているとUTTSは指摘している。(c)AFP