【2月18日 AFP】アフリカ・タンザニアで16日、アルビノ(先天性白皮症)の男児(7)が学校から帰宅途中に襲われ、手首を切り落とされる事件が起きた。タンザニアや周辺国では、アルビノの体の一部が呪術の「護符」の材料として高く売れることから、こうした襲撃が後を絶たない。

 今回、事件が起きたのはタンザニア南西部ミレパ(Milepa)県。地元自治体の発表によると、被害者の男児は友人4人と一緒に学校から帰宅する途中だったという。男児は現在、病院で治療を受けており容体は安定しているという。

 同国ではこの数日前にも、南西部スンバワンガ(Sumbawanga)県で4人の子を持つアルビノの女性(39)が複数の男に襲われ、なたで腕を切り落とされたばかり。この事件では16日、警察が容疑者の男5人を逮捕した。草むらから切り落とされた手などが発見されたことと、5人のうち2人がそれらを売りさばく相談を電話でしているのを盗聴したことが逮捕の決め手となったという。

 1月には、中部タボラ(Tabora)州で男児が腕をなたで切り落とされ、死亡する事件があった。地元人権団体は、アルビノ襲撃事件は過去数か月間は起きていなかったが、最近になって再び発生頻度が上がっているとして懸念を表明している。

 タンザニアでは、アルビノの体の一部を使った「護符」が幸運や繁栄を運んでくるとの迷信が広く信じられている。アルビノが殺害される事件は隣国ブルンジでも起きているが、実行犯の一部は越境してきたタンザニア人ではないかとの指摘もある。(c)AFP