パラシュート降下「ベースジャンプ」街中での挑戦に批判、仏パリ
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■ジャンパー仲間にも不評、動画投稿で「目立ちたいだけでは」
ベースジャンプは、安全上の理由からほとんどの都市で禁止されている。米国の自然保護区など、都市部以外でのジャンプが禁止されているケースもある。
都市部でのベースジャンプを不快に感じているのは、当局だけではない。自然の中でジャンプを楽しむベースジャンパーたちも、都会でのジャンプはこのスポーツに関する悪いイメージを植え付け、ベースジャンパーはスリルを追い求める無責任な人々だという偏見を助長すると反対している。
2005年には、31歳のノルウェー人男性がエッフェル塔からのジャンプに失敗し、命を落とした。
仏ベースジャンプ協会(French Base Jump Association)のロッシュ・マルニュイ(Roch Malnuit)会長は「こうしたことは、われわれが求めているイメージではない。都市部でのジャンパーは、ほとんどの場合、その都市に住んでいるからそこでジャンプをしている。ただ、90%のジャンパーは自然の中でのジャンプの方を好んでいると思う」と語った。
一部では、自然の中でのジャンプを「パラルピニズム」と名付け、都市部でのジャンプと差別化しようという動きも出ている。パラルピニズム協会(Paralpinism Association)のジャンフィリップ・ガディ(Jean-Philippe Gady)会長は「単にユーチューブに動画を投稿するためにジャンプをする人もいる」と憤っている。
また登山家で、フランスのベースジャンパーの草分け的存在のエリック・ボー(Erich Beaud)氏は、手に持たなくても動画を撮影できるカメラのような新技術も、より高いリスクへの挑戦に人々をあおる一因になっていると指摘した。(c)AFP/ Andrea Francesca Palasciano