またシルバー氏は、NBA他球団のオーナーに働きかけ、彼らの権限でスターリング氏に球団の売却を強制するよう求めていくことも明かした。フォーブス(Forbes)誌によれば、スターリング氏が1981年に1200万ドルで買収したクリッパーズは、現在5億7500万ドルの価値を有している。

 シルバー氏は、「スターリング氏の排除のために必要な支持が、他球団のオーナーから得られることに大いに期待している」と語り、その実現のためには持てる「すべて」の力を行使すると続けた。

 オーナーからチームの所有権を剥奪するためには、オーナー全員の投票で4分の3の得票を集める必要があるが、シルバー氏が現在進めている手順でも、スターリング氏に球団の売却を迫ることは可能で、長期の法廷闘争に発展することや、同氏が売却から大きな利益を得ることも避けられる可能性がある。

 シルバー氏は、「何人かのオーナーと話したが、全面的な支持が得られている」と明かしている。

 問題の発言で心がかき乱されていると語るシルバー氏は、ヘッドコーチや選手、ファン、ビジネスパートナーに謝罪した後、「NBAファミリーの誰にとってもつらい瞬間だ」と述べた。(c)AFP