■リスクとの関連性には不明な点も

 この研究結果は「リスクの真の変化」を示している可能性があるものの、一方で、2型糖尿病リスクと関連する高血圧やコレステロール値上昇を診断された人がコーヒーを飲む量を減らしただけ、という説明もつくと論文著者らは述べている。

 また、サイエンス・メディア・センター(Science Media Centre)の依頼で論文を分析した専門家らは、同研究が短期的な利点を評価したに過ぎず、長期的なコーヒー摂取量の増加が糖尿病リスクを低減させる根拠を示していないと結論づけた。

 さらに、同専門家らは、研究が摂取量ではなく、摂取の変化量を測定したものであることを指摘。「この論文からはコーヒーの推奨摂取量を導き出すことはできない」と述べ、データの統計分析結果は「誤解を招く恐れがある」と付け加えた。

 論文著者2人のうち1人は、別の研究でコーヒー飲料や器具を手がけるNestecから資金提供を受けた経歴があるという。(c)AFP