バルク事務局長、サンパウロの会場は「ぎりぎりで」間に合う
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【4月23日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジェローム・バルク(Jerome Valcke)事務局長は22日、完成が遅れているW杯ブラジル大会(2014 World Cup)のサンパウロ(Sao Paulo)の会場について、「ぎりぎりで」間に合うとの見解を示し、5月にフル稼働テストを行うと明かした。
サンパウロのスタジアムは、合わせて作業員3人が死亡した2つの重大事故の影響で作業に遅れが生じていたが、バルク事務局長は今回、準備は順調に進んでいると自信をのぞかせた。
事務局長は、6月12日に行われるブラジル対クロアチアの「開幕戦にサンパウロは間に合う」と語り、同時に「ほかに選択肢はない」とした上で、「1分たりとも無駄にできる時間はない」とこれまでの主張を繰り返した。
続けて報道陣に対し、「時間との闘いになっているが、開幕戦はそのスタジアムで行われるし、開幕戦だけでなく予定しているそのほかの試合についても、そのスタジアムで開催する準備を進めている」と語った。
バルク事務局長は、取材の前に自身のツイッター(Twitter)で、「次の重要なイベントは、5月17日か18日に行う最初の公式テストだ。その日にアレーナ・デ・サンパウロ(Arena de Sao Paulo)で、フル稼働テストを行う」と投稿している。
FIFAによる会場でのテストは通常3回行われるため、バルク事務局長は6月12日の試合に向けて、同スタジアムのテストが「非常にタイトなスケジュール」で行われる可能性を示唆している。
それでもバルク事務局長は、「進捗に満足している」としており、「TVエリアとIT機器の設置は形になりつつあり、関係者用センターとボランティアセンターも3週間後にはオープンする」と続けた。
FIFAは全12会場の完成期限を2013年12月31日を設定していたが、サンパウロの会場はその後、今年1月15日に期限が先延ばしにされ、さらにその期日も過ぎて完成が遅れていた。
W杯の会場建設では、ほかにブラジリア(Brasilia)とマナウス(Manaus)で重大事故が起こり、合計4人が死亡しているだけでなく、ポルトアレグレ(Porto Alegre)、クイアバ(Cuiaba)、クリチバ(Curitiba)の会場も遅れに悩まされている。(c)AFP