【4月19日 AFP】イタリア・セリエAの第34節は、ユベントス(Juventus)の3連覇へ向けたカウントダウンが始まるなかで、2位ASローマ(AS Roma)が敵地でフィオレンティーナ(Fiorentina)を相手に勝ち点3を獲得できるかに注目が集まる。

 ローマは2001年以来となるスクデット(リーグ優勝)獲得へかすかながら望みをつないでいるが、14日にユベントスが2-0でウディネーゼ(Udinese)を下し、勝ち点差を8に戻したことで、厳しい状況が続いている。

 ローマはチームの得点王マッティア・デストロ(Mattia Destro)に科された3試合の出場停止処分の軽減を求めていたが、申し立ては17日に却下された。

 そして、フィオレンティーナが数字上で来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2014-15)出場権を得ることができる3位に浮上できる可能性を残していることを加味すえば、ローマが敵地で敗れることをユベントスが期待するのも無理はない。

 そうした筋書きが現実になり、さらに自らが本拠地でボローニャ(Bologna FC)に勝利すれば、両チームの勝ち点差は4試合を残して11まで広がり、優勝パーティーの準備も始められることになる。

 しかしながら、ローマのルディ・ガルシア(Rudi Garcia)監督にはタオルを投げるつもりはなく、「次はフィレンツェ(Florence)でプレーする。机上の理論で言えば、うちは厳しい試合であり、一方でユーベの方はかなり楽な相手との対戦にみえる」と語った。

「だが、波乱はこれ以上は起こりそうもないと思えるときにかぎって起きるものなんだ。どうなるかは誰にもわからない。生き残っている限り、希望はある」

 しかし、ガルシア監督のこのコメントは、デストロの出場停止に対する異議が却下される前日に出されたものだった。

 23歳のデストロは、チームが3-1で勝利したカリアリ(Cagliari Calcio)戦でハットトリックを達成していたが、その一方で、カリアリのダビデ・アストリ(Davide Astori)を後ろからたたいたことが試合中には見過ごされていた。

 そのため、イタリアサッカー連盟(Italian Football FederationFIGC)の規律委員会の求めに応じ、映像を使った審議が行われていた。

 デストロはこれで、5月9日に予定されているユベントス戦まで復帰できないことになったが、その試合までにはユベントスがリーグ優勝を確定させている可能性が高い。

 ユベントスのアントニオ・コンテ(Antonio Conte)監督にも、今すぐペダルから足を離すつもりはなく、「ローマがあきらめないことは分かっているし、確かにリードしているのはわれわれだが、これまでと同じ姿勢を保たなくてはならない」とコメントした。