規制緩和で競争激化、ドイツの長距離バス市場
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■生き残るのは3~4社?
これらの車両は見た目がスマートで乗り心地も良いが、最大の魅力は運賃の安さだ。City2Cityはウェブサイトで、8ユーロ(約1130円)からの低価格をアピールしている。
南北に走って主要都市を結ぶマインフェルンブスの路線は、ドイツ北部のハンブルク(Hamburg)から南部のシュツットガルト(Stuttgart)までの運賃が28ユーロ(約4000円)と、鉄道運賃の約半額だ。また、新規開設された路線で、ドイツ中部のマールブルク(Marburg)、南部のバイエルン(Bavaria)州レーゲンスブルク(Regensburg)、バルト海(Baltic Sea)に面する北部のリューベック(Luebeck)など中規模の都市間も結ばれるようになった。
長距離バスは学生の他、鉄道とは異なり乗り換えが不要で目的地に直行する点が便利だという高齢者の人気も集めている。長距離バス各社は、自家用車やレンタカーで移動する場合に比べて旅行者1人当たりの燃料消費量や二酸化炭素排出量が少ないという環境面のメリットも強調している。
交通運輸市場全体に占める割合こそまだ小さいものの、長距離バス市場は急速に成長している。マインフェルンブスのグレーフェ氏は、路線数の増加が「非常に厳しい競争」につながっていると説明する一方、極端に安い運賃を提示する考えはないと明言。「当社は1ユーロ(約140円)でバス旅行を提供するような会社ではありません。そういった低価格は妥当ではない」と語り、今年は経営の黒字転換を目指す姿勢を示した。
IGESのギップ氏は、規制緩和直後の激しい競争を経て長距離バス会社の淘汰が進むと考えている。グレーフェ氏も、ドイツで生き残る長距離バス会社は3~4社と予想している。(c)AFP/Estelle PEARD