■少数派ロヒンギャ人を「NGOがえこひいき」

 今回の暴動発生後、外国人30人を含む人道支援活動家70人以上が警察に保護された。ミャンマー国営メディアによると、国連(UN)の人道支援事務所も襲撃を受けたという。

 ラカイン州では多数派の仏教徒と少数派のイスラム教徒ロヒンギャ(Rohingya)人との深刻な対立が続き、2012年には衝突の激化で数十人が死亡、約14万人が自宅を追われた。

 こうした事態を受け、同州ではさまざまな国際NGOが人道支援活動を行っているが、ミャンマーの仏教ナショナリストらは、活動家らがロヒンギャ人に同情的で偏向していると非難してNGOへの圧力を高めている。

 ミャンマーは3月末に1983年以来となる国勢調査の実施を控えており、シットウェではイスラム教徒に抗議する目的で仏教旗が市内各地に掲げられている。(c)AFP