【3月21日 AFP】タイの憲法裁判所は21日、2月2日に投票が行われた総選挙を無効とする判決を下した。数週間にわたり反政府デモが続いたタイの政治情勢はいっそう混迷を深めることになる。

 政治的危機の打開を目指してインラック・シナワット(Yingluck Shinawatra)首相が呼び掛けた2月2日の総選挙は、反政府デモの参加者による妨害活動があり、今もなお投票は完了していない。

 憲法裁判所の広報担当者は記者団に対し、投票が全国で同日に実施されなかったことを根拠に、賛成6、反対3で2月2日の総選挙を無効とする判決が下されたと述べた。

 反政府派により28選挙区で候補者の登録が妨害された他、全国の投票所の10%が閉鎖を余儀なくされた。また主要野党の民主党(Democrat Party)は、長年の政治的混乱が選挙によって解消されることはないとして、選挙をボイコットしていた。(c)AFP