異常気象で農家の自殺相次ぐ、インド西部
このニュースをシェア
【3月20日 AFP】インド西部マハラシュトラ(Maharashtra)州で、2月下旬から異常気象のひょうや大雨が相次ぎ、農作物に大きな被害が出て農民たちが自殺に追い込まれている。 政治家や活動家らが19日、語った。
マハラシュトラ州首相府の情報筋はAFPに対し、これまでに7人の自殺が確認されたと述べ、悪天候によりさらに多くの人が死亡したと語った。しかし野党政治家や活動家らは、実際の自殺者数はもっと多いと語っている。
AFPの取材に応じた農家の権利擁護団体の会長は、ひょうの被害が出始めて以降、州内でこれまでに32人が自殺したと話した。
一方、インドPTI(Press Trust of India)通信によれば、インドの主要野党「インド人民党(Bharatiya Janata Party、BJP)」は18日、農民の自殺者数が37人になったと発表し、今回の自然災害について「国家災害事態」を宣言するよう求めた。同通信はBJP幹部の話として、2月28日にひょうが降り始めてから、17県160万ヘクタールの農地で栽培されていた穀物が壊滅したと伝えている。
現地報道によると、ブドウやマンゴー、パパイヤ、ライム、メロンなどの果物も大きな被害を受けているという。
プリスビラジ・チャバン(Prithviraj Chavan)州首相は声明で、収穫直前の農作物が自然災害に見舞われた被害者の支援を約束するとともに、心理的なストレスの中で命を粗末にしないよう呼び掛けている。
州政府の代表団は14日に中央政府のマンモハン・シン(Manmohan Singh)首相と会談し、一連の自然災害の救済金として500億ルピー(約840億円)の支援を要請している。(c)AFP