■世界全体で好調なデジタル音楽市場

 インターネットを通じた音楽の入手では依然としてダウンロード方式が最も人気だが、会員制ストリーミングと広告表示型のストリーミングサービスを合わせた収益はデジタル音楽全体の約27%に相当している。2011年には14%だった。

 いわゆる物理メディア(CDなど)の売り上げは音楽全体の51.4%に相当する。だが物理メディアの売り上げは減少傾向にある。2012年は全体の56%を占めていた。

 スマートフォン(多機能携帯電話)の普及や無線インターネット通信の高速化により移動中にも音楽を聴くことができるようになったのが、デジタルへの移行の手助けとなった。

 また報告書によると、新興市場でデジタルの収益が急増している。昨年、ペルーでは149%、南アフリカでは107%増加した。これらの国では物理メディアの購入が比較的困難だった。

 世界全体では音楽業界は好調で、米国の市場は安定化し、欧州市場では12年ぶりに市場規模が拡大した。