【3月19日 AFP】このほど大気汚染警報が発令されたことが大々的に報じられたフランスの首都パリ(Paris)──。だが同市は通常、世界で最も大気汚染がひどい部類の都市には数えられない。

 世界保健機関(WHO)の2011年版報告書から、データが入手可能な世界各地の都市のうち、最も深刻な大気汚染が記録された10都市を以下に紹介する。

 大気の汚染度は、10マイクロメートル (PM10) 以下の粒子物質が、1立方メートル当たり何マイクログラム(mcg)存在するかを基準として計測。またランキングに表示されている数値は年間の平均値で、季節によってはこの数値を大幅に超えることもあるという。なお、 WHOの指針値は、年間平均で1立方メートル当たり最大20マイクログラムに設定されている。

1位 イラン・アフワズ(Ahvaz)、1立方メートル当たり372マイクログラム(2009年)

2位 モンゴル・ウランバートル(Ulan Bator)、同279マイクログラム(08年)

3位 イラン・サナンダジ(Sanandaj)、同254マイクログラム(09年)

4位 インド・ルディヤーナー(Ludhiana)、同251マイクログラム(08年)

4位 パキスタン・クエッタ(Quetta)、同251マイクログラム(03、04年)

5位 イラン・ケルマンシャー(Kermanshah)、同229マイクログラム(09年)

6位 パキスタン・ペシャワル(Peshawar)、同219マイクログラム(03、04年)

7位 ボツワナ・ハボローネ(Gaborone)、同216マイクログラム(05年)

8位 イラン・ヤースージ(Yasuj)、同215マイクログラム(09年)

9位 インド・カンプール(Kanpur)、同209マイクログラム(08年)

10位 パキスタン・ラホール(Lahore)、同200マイクログラム(03、04年)

 パリでは先週、1立方メートル当たり180マイクログラムを記録した。2008年のデータでは、年間平均同38マイクログラムだった。

 また、深刻なスモッグについて連日報道される中国・北京は、年間平均同121マイクログラムとなっている。(c)AFP