【3月18日 AFP】ともにサッカー元ブラジル代表の名選手だったロナウド(Ronaldo)氏とロマーリオ(Romario)氏が、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)をめぐり、舌戦を繰り広げている。

 事の発端は、ロナウド氏が同大会で障害者向けの無料チケットを用意すると約束しながら行動を起こしていないと、ロマーリオ氏に批判されたことだった。

 W杯の大会組織委員会のメンバーでもあるロナウド氏は、フェイスブック(Facebook)に「ロマーリオ氏がまた、私の手が届かないところで公然と責任を追及することは遺憾だ」とコメントした。

 1994年W杯米国大会の優勝メンバーで、現在はブラジルの国会議員を務めるロマーリオ氏は、2002年W杯日韓大会のスター選手でW杯歴代得点記録を持つロナウド氏について、ソーシャルメディア上で「障害者のために無料の入場券を公約したが、これまでのところ、何も行動していない」と投稿していた。

 両者が出席した2011年の記者会見で、ロマーリオ氏はブラジルサッカー連盟(Brazilian Football Confederation、CBF)を代表して、障害者のために3万2000枚もしくは1試合につき500枚のチケットを寄付すると発表していた。

 中傷されたロナウド氏は、「私のイメージはご都合主義、もしくは無知なのか?」と聞き返した。

「分からない。分かっていることは、私を悪者にするため時間とエネルギーを浪費する代わりに、あの議員が自分で団体を設立しようと動いていれば、みんなの利益になるということだ」

 さらに、ロナウド氏は「私は市民としてできることをやり、連盟から前向きな回答を得た。組織委員のスポークスマンとして、ロマーリオ氏とともに公の場でニュースを提供することを誇りにしてきた」と続けた。

 ロナウド氏はまた、「私は政治家ではないし、CBFの代表でもない。自分が実行できないことを約束した覚えはない」と主張し、ロマーリオ氏に「約束した張本人」と名指しされたことに驚いている。

 そして実際には、「CBFの責任だ」と述べた。

 10月の上院選に立候補する予定のロマーリオ氏は、W杯の組織委員会や、人々の怒りを買う原因となっている巨額の公共投資について、この数か月間、厳しい批判を浴びせてきた。

 ロマーリオ氏は何度かロナウド氏を非難の的にしているが、先日は国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長とジェローム・バルク(Jerome Valcke)事務局長をテレビで痛烈に批判していた。(c)AFP