【3月14日 AFP】ブラジルのジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領は13日、人種差別の標的となったカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部クルゼイロEC(Cruzeiro EC)に所属するティンガ(Tinga)と審判の1人を大統領府に招待した。

 サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)の開催準備が進む中、反人種差別を掲げるルセフ大統領は、ティンガと審判のマルシオ・シャガス・ダ・シウバ(Marcio Chagas da Silva)氏を歓迎した。

 ティンガは、ペルーで行われたリベルタドーレス杯2014(Copa Libertadores de America 2014)のレアル・ガルシラソ(Real Garcilaso)戦で、卑劣なヤジの大合唱を浴びせられた。この人種差別的行為は、ペルーのオジャンタ・ウマラ(Ollanta Humala)大統領も非難した。

 ダ・シウバ氏も、地域リーグの試合で人種差別的なヤジを浴びせられ、報道によると涙を流していたという。

 ルセフ大統領は、このような一連の出来事についてブラジルサッカーのイメージに「泥を塗った」と述べ、のちに宗教指導者らを招き、W杯に先立ち反人種差別のメッセージを起草する意向を示した。(c)AFP