機内での「最悪の事態」恐れ憔悴する家族、不明マレーシア機
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【3月18日 AFP】8日未明に消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便をめぐる新情報が明らかになったことにより、乗客の家族らは、飛行中の機内では8時間近くも続いた恐怖のハイジャック事件が起きていたのかもしれないとの不安にかられている。
だが、新情報がテロ計画やパイロットの自殺といった臆測につながる一方で、乗客乗員239人を乗せた同便は無事どこかに着陸し、家族はまだ生存しているかもしれないとのかすかな希望も生まれている。
同機に乗っていたオーストラリア人のボブ・ロートンさんとキャシーさん夫妻の家族らが最も恐れているのは、高度数千メートルもの上空で、乗客らが自分たちの行く末が分からないまま長時間にわたり恐怖を味わっていた可能性だ。
ボブさんの兄弟のデービッドさんは豪紙ニューズ・リミテッド(News Limited)に、「考え得る限りで最悪の事態だ。もし2人が生きているとしても、いったいどんなことに耐えなければいけなかったのだろう」と語った。
マレーシア航空機が消息を絶った後、機内で何が起きたのかは謎のままだ。だが、同機が高度を上げ下げしながら飛行していたと伝えるメディアもあり、乗客らは自分たちが大きな危険に見舞われていることに気づいていた可能性がある。
米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は、不明機は機体の限界高度を超える4万5000フィート(約1万3700メートル)まで上昇した後、「2万3000フィート(約7000メートル)まで不規則に降下した」と伝えている。
同紙はこの情報をマレーシア軍のレーダーが捉えた信号に基づいたものとしているが、マレーシア当局はこのデータの真偽を確認していない。