【3月17日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のデビッド・モイーズ(David Moyes)監督が、本拠地でライバルのリバプール(Liverpool FC)に0-3で完敗を喫した試合後、ユナイテッドでの仕事は想像以上に難しいと感じていることを認めた。

 ユナイテッドにとってリーグ戦9敗目、本拠地では5敗目となった16日の敗戦は、2013年9月に行われたマンチェスター・シティ(Manchester City)戦の1-4の大敗を思い起こさせる屈辱的なものだった。ユナイテッドは、それから現在に至るまで低迷が続いている。

 昨季王者ユナイテッドがこの試合を通して枠内シュート1本にとどまったのに対し、リバプールのブレンダン・ロジャーズ(Brendan Rodgers)監督は、「5、6点取ってもおかしくなかった」と自信を持って断言している。

 最終的にアウェーのリバプールは、スティーブン・ジェラード(Steven Gerrard)のPKによる2得点と、終盤にルイス・スアレス(Luis Suarez)が挙げた得点だけで満足しなければならなかった。

 ジェラードには、PKだけでハットトリックという珍しい記録を達成する機会があったが、3本目のキックをポストに当ててチャンスを逃した。それでもこの日の結果は、ユナイテッドのウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)に「サッカーをしてきたなかで最悪の日の1つ」と言わしめるのに十分だった。

 ユナイテッドと、来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2014-15)出場圏内につける4位シティとの勝ち点差は12となっており、しかもシティは2試合消化が少ないことを考えると、欧州の強豪クラブが集結するチャンピオンズリーグに来季も出場したいというユナイテッドの夢は、リーグ戦だけでいえばほとんど打ち砕かれたといえる。

 19日にはオリンピアコス(Olympiacos)とのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦第2戦を控えているが、ユナイテッドは第1戦を0-2で落としており、大会を制して来季の出場権を得る可能性も、リーグでの上位進出と同様にほぼ皆無といえる。

 アレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)前監督が20回目のリーグ優勝をクラブにもたらし、勇退してから現在までわずか10か月しか経っておらず、モイーズ監督はユナイテッドがここまでの速さで転落するのは驚きだったと認めている。

「監督の仕事はいつだって厳しいものだった。考えていたよりも厳しいかって?そうだ。その通りだと言えるだろう」

 今季のユナイテッドは、昨年11月のアーセナル(Arsenal)戦を除けば、現在のリーグ9位までのチームにここまで1度も勝てていないが、こうした悲惨なデータがはっきりと出ているにもかかわらず、モイーズ監督はチームに対する不安の声を一蹴した。

「そうしたデータは、本来すべき良いプレーをわれわれができていないことを示している」

「もっと良いプレーをして、こんな風に簡単にはやられない、相手にとってもっと手ごわいチームに自分たちを変えていかなくてはならない。それから毎回これまで以上にたくさんのチャンスを作り、それをものにできるようにしなくてはならない」

(c)AFP/Tom WILLIAMS