【3月14日 AFP】暗闇の中で発光するとされる小さな聖母マリア(Virgin Mary)像を一目見ようと、普段は静かなベルギー南部の町に大勢の人々が押しかけている──。

 地元メディアが報じたところによると、南部ジャレ(Jalhay)の町にある一軒の家に12日、「謎の発光する聖母像」を一目見ようと500人あまりが詰めかけたという。

 目撃者によると、このマリア像は日が暮れると光を発するとされる。持ち主のベルギー人は、この像のために「展示館」を建設し、周囲には警察官も配備されている。

 この現象が最初に報告されたのは1月中旬。以降、徐々に訪れる人の数が増えた。地元メディアは、聖母像を訪問して皮膚疾患が治ったという人の話も取り上げている。

 像は高さ30センチほどで、「バヌーの聖母(Virgin of Banneux)」を題材にしたもの。バヌーの聖母とは、1933年にジャレに近い町バヌー(Banneux)で聖母マリアが出現するのを少女が目撃したという出来事だ。

 ベルギーはカトリック教徒が多く、最近、ジャレの町は巡礼の候補地となっている。だがバヌーの教会は「発光する」聖母像について慎重な姿勢を示している。(c)AFP