【3月12日 AFP】マレーシア空軍の司令官は12日、消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)370便について、消息を絶つ前に何らかの理由で針路を変えた可能性は排除していないと述べた。一方、飛行経路を大きくはずれた地点で同機の機影が捉えられていたとの報道は否定した。

 マレーシア空軍のロザリ・ダウド(Rodzali Daud)大将は、「不明機がレーダーから姿を消す直前に針路を変えて引き返そうとした可能性は排除できない」と述べ、これを受けて捜索海域をマレーシア西岸沖付近まで大幅に拡大したことを明らかにした。

 マレーシア紙「ブリタ・ハリアン(Berita Harian)」が11日、同大将の発言としてマレーシア西岸沖のマラッカ海峡(Strait of Malacca)でレーダーが不明機を捉えたと伝えたが、ダウド大将は「そのような声明は出していない。明らかに正確性を欠く誤った記事だ」と述べて報道を否定した。

 消息不明のマレーシア航空機は、南シナ海(South China Sea)上空へと予定の飛行経路をはるか西方にはずれた可能性が指摘されている。

 マレーシアの民間航空当局者は12日午前、捜索範囲を当初より北西に数百キロ離れたアンダマン海(Andaman Sea)にまで拡大したと明らかにした。(c)AFP