不明のマレーシア航空機、捜索範囲を大幅拡大
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【3月11日 AFP】乗客乗員239人を乗せ消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便の手掛かりは引き続き見つかっておらず、焦燥感が募る中、マレーシア当局は10日、同機の捜索範囲を大幅に拡大すると発表した。
中国・北京(Beijing)に向けクアラルンプール(Kuala Lumpur)を発った同機は8日未明、南シナ海(South China Sea)で姿を消した。マレーシア当局は当初、同機が消えた地点から半径50カイリ(約92キロ)を捜索範囲としていたが、この半径を2倍の100カイリ(約185キロ)へ拡大すると発表した。同国民間航空局長官によると、これによりマレー半島(Malay Peninsula)の陸地とその西岸沖、さらにインドネシア西部のスマトラ島(Sumatra Island)北部が網羅されるという。
この発表には、捜索に船舶40隻と航空機30機以上を動員しても不明機の手掛かりを見つけられない当局の困惑が反映されているとも読み取れる。
■これまで見つかった油膜や破片は「不明機と一致せず」
同日には、南シナ海に浮かんでいた油膜が、検査の結果不明のボーイング(Boeing)777型機のものではないことが判明し、また同機の残骸ではないかと伝えられた破片も、同機のものではなかったことが証明された。このように情報が交錯する中、乗員乗客らの親族らの苦悩は深まる一方となっている。
香港(Hong Kong)の民間航空局は、香港発クアラルンプール行きのある飛行機を操縦していたパイロットから、ベトナム領海上空を飛行中に「大きな破片」を見たと報告があったと発表。この目撃情報についても今後調べるという。(c)AFP/Shannon TEOH