【3月10日 AFP】中国で、鳥インフルエンザ(H7N9型)による死者が、今年に入って既に72人に上ったことが政府統計で明らかになった。2月末までの2か月間で、昨年1年間の死者数を上回った。

 中国国家衛生計画出産委員会(National Health and Family Planning Commission)によると、今年これまでに中国国内で確認されたH7N9型の感染例は226例。2月だけでも99例が確認され、41人が死亡した。2013年の感染は通年で144例で、死者は46人だった。

 H7N9型は昨年、ヒトへの感染例が確認された新型ウイルスだ。中国当局と世界保健機関(WHO)は、その後ヒトからヒトへの感染が継続的に起きていることを示す証拠はないとしつつ、関係の密接な親族間で感染が広がる「家系内多発」がみられるとの見解を示している。

 H7N9型をめぐっては、ヒト・ヒト感染が容易な新型への変異と、それに伴うパンデミック(世界的大流行)が懸念されている。

 専門家は、今年のH7N9型感染状況には季節的な上昇がみられ、寒波の影響があると指摘している。(c)AFP